透析看護を極め
超高齢化社会を支える
看護師になりたい

透析認定看護師師長
看護師歴18年目 M.Mさん
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出身地の鹿児島の病院で透析業務を始めて3,4年目の時に、患者さんとの会話がきっかけで透析認定看護師を目指しました。それまでは一般病棟勤務でしたので、透析看護の世界にカルチャーショックを受けたことは今でもよく覚えています。

患者さん目線で「透析看護」に向き合う

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透析業務に就いて間もない頃は、機械の知識や操作スキルを獲得することに重きをおいていました。しかし透析中の患者さんには、血圧が下がる、嘔気や頭痛の出現など、さまざまなイベントが起こります。週に3回、4時間ほどの透析を受ける間の患者さんは、ベッドに横になっているだけではありません。さまざまな症状と闘う患者さんに対し、いかに苦痛を和らげ、安楽な透析を継続できるのか、それは看護師の観察力にかかっています。透析機器からのアラームが鳴れば先輩や医師に相談していましたが、どのタイミングで相談すれば良いのか、それまで自分ができることは何なのかなど、さらに深い知識やスキルが必要だと実感しました。

また、透析患者さんの日常生活は、水分の取り方やシャント血管の管理、生活リズムの調整など、自己管理がメインとなります。年々増えてくる高齢透析患者さんの年齢や体格などの個別性を理解し、日常生活を支えるためにも、自分自身が学んだことを患者さんへ指導する必要性を感じ、透析認定看護師を目指しました。

全国の透析施設が抱える課題にも取り組んでいきたい

現在、透析医療の中で課題とされているのがフレイルです。特に地方ではその傾向が高く、現在は70歳以上の患者さんが全透析患者さんの60%以上を占めています。90歳代でも透析を受ける患者さんもいますし、体力が落ち、終末期には自宅で透析を行う患者さんも増えていますが、透析は患者さんにとっての負担でもあります。高齢になれば合併症もありますし、透析を拒否してしまう患者さんがいらっしゃるのも事実です。そこにフレイルが重なれば、自宅でのセルフケアはさらに重要となるでしょう。

私自身、まだまだ学ぶべきこと、考えるべきことはたくさんあります。幸い、当院の透析スタッフはみな仲が良く、疑問やアイデアを声にだして共に考えていける仲間です。病院も院外での学びを応援してくれますので、学ぶ機会はたくさんあります。
透析看護が未経験でも構いません。透析患者さんの日常生活を支え、真に寄り添った看護に興味のある方は、ぜひ一度、見学にいらしてください。お待ちしています。